添削時に
- 花墨舎-sisui
- 2022年11月11日
- 読了時間: 1分
課題を添削されるときに、あなたはどこを見ていますか?
半紙上の朱墨の字形ですか?
指導者の姿勢や筆の傾きは観ていますか?
毛筆に限りませんが、筆を持つ手には力を入れず、楽に持つようにします。
背筋は伸ばし、机にはもたれ掛からないようにしつつ、半紙の上から覗き込むようにすると両脇が軽く開きます。体と半紙が離れないように書いて行きます。この姿勢を取ると自然に力みのない筆の持ち方になり、筆を自在に操れます。
「正しい姿勢」というと、つい背をそらせる姿を思い浮かべがちですが、その姿勢のまま腕を伸ばした状態で書いても生きた線は生まれにくくなります。また、つい左肘を机に載せがちですが、それでは体の動きが固定されてしまいます。
それを踏まえて、指導者の入筆時の筆の傾きや腕の動きなどをじっくり観察してみましょう。頭で覚えるのではなく、筆の動きをイメージで捉えるようにしてください。動画を通して確認することも否定しませんが、肉眼の方が広範囲の動きを捉えられます。
以前、師匠に「形は後からついて来る。」とよく言われました。
添削時は紙面の字形を追うより運筆の方向や連動する体の動きを確認する絶好のチャンスと捉え、進んで添削される機会を作ってみたらどうでしょう。
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